2008年8月31日日曜日

樹木崇拝


 キリスト教では古いゲルマンの樹木崇拝を禁じた。
 中世キリスト教会は、樹木を教会に立てることすら禁じた。
〝社会は浮き草〟

2008年8月30日土曜日


 地上に燃える火があるように、天上にも燃える火がある。
〝あなたの中にも〟

2008年8月29日金曜日

ニックネーム


 屋上では水槽のそれぞれにニックネームをつけている。
 並木の保存でもそうだ。
 犬や猫や友達に対して気に入ったやつには、名前やニックネームをつける。
 水槽でも石ころでも、犬のウンコでも。
 路上観察学会でも、路上の名品にはすべて名前がつけられている。
 街を楽しみながら歩くと、
 皆そういう気分になってしまう。
〝自己のための現象論〟

2008年8月28日木曜日

ジークフリート


 一枚の木の葉がジークフリートの背中に舞い落ち、その一ヶ所だけは不死身ではなかった。
〝オゾン〟

2008年8月26日火曜日

自由の罪


 一定の課題と方式と制約の下に
 自己の思想を表現する訓練は、
 全く行われていない。
    <筑摩書房、哲学講義>
〝形をもつ〟

2008年8月25日月曜日

観念の逃走


 言語のやむところではどこでも音楽に出会う。
 音楽がいたるところで言語に限界づけをしている。 
    <セーレン・キルケゴール>
〝音楽から逃走した言語〟

2008年8月23日土曜日

小さな虫


 いっぴきの小さな虫
 おまえはなにを夢みているのか
 やがてくるおまえの時代をか
 小さな胸に秘めたトビラを
 ひらいてくれぬのか
 むしょうにかわいい小さな虫
 おのれの手のひらでころがる虫
 おまえは人間を憎んでいるのか
 かわいい小さな目でにらむ
 玉のような虫
 羽をはばたかせ宇宙を指さし
 未来を抱けと話しかけてくれる
 虫
 わたしはおまえのいうとおりに
 しよう
 天使のあなたのいうとおり
 未来を抱くために
 征服するために
 かわいいわたしのエンゼル
 "K196-0-1-2"

2008年8月21日木曜日

希少類


 ばかさと図々しさが一緒になれば、大きな力になる。
    <ドストエフスキー>
〝宰相〟

2008年8月20日水曜日

武装


 おやおや、あなたは世間で云っている丈夫すぎる心臓と石頭をもっていらっしゃるようですね。
    <フランツ・カフカ、ある戦いの手記>
〝それに他律性も〟

2008年8月19日火曜日

皇帝


 皇帝は眠っているときでも皇帝である。
    <古代ローマ格言>
〝皇帝の知らないある戦い〟

2008年8月18日月曜日

調和


 からだが若さを失ったのに心だけ若くしているとどんなことになるかをつくづくと思い知らされた。
    <ルソー、告白録>
〝それでも〟

2008年8月17日日曜日


 私が黙っていては、石が、名誉を与え、語る能力をもつあらゆる人間をはずかしめるために語りはじめるであろう。
    <セーレン・キルケゴール>
〝石も大地の恵み〟

2008年8月16日土曜日

自由


 おお自由よ、おまえの名の下になんと多くの犯罪が犯されることか。
    <ロラン夫人>
〝居心地のよい草原〟

2008年8月15日金曜日

ニジンスキー


 私は生きているので過ぎ去ってしまったことは好きではない。
    <ニジンスキー>
〝満たされしもの〟

2008年8月14日木曜日

Tout


 Je sais tout , mais je ne sais rien de bon.
    <ドストエフスキー、未成年>
〝徒労〟

2008年8月13日水曜日

チョウ


 チョウは一日だけ飛び回り、その一日を永遠と思って死んでゆく。
    <カール・セーガン>
〝生命体はみな同じ感傷を持っている、死から逃れようと努力するさまを見ればわかる。ところで、永遠とは何だ?〟

2008年8月12日火曜日

ふたつの永遠


 人生、それはふたつの永遠の間のわずかな一閃である。
    <カーライル>
〝無数の一閃が星のきらめきのように生じては消えた〟

2008年8月11日月曜日

不幸な者


 不幸な者というのは、自分の理想、自分の生の内容、自分の意識の充実、自分の本来の本質をいかようにか自己の外に持つ者である。
 不幸な者はつねに自己にとって不在であり、決して自己みずからにとって現在的ではない。
 しかし人が不在でありうるのは明らかに、人が過去の時か未来の時か、いずれかのなかにいるからである。
    <ヘーゲル>
〝時間に疎外されし者〟

2008年8月10日日曜日

境界


 昔はよかった。
 世界に珍しいところがなければ、未知のものを求めて、人間の内部に入って行けばよかった。
 そうやって、シュール・レアリスムが生まれた。
 いまは、どちらを向いても型で抜いたような人間ばかりで、
 おまけに外界と内部の境界もはっきりせず、
 だから、未知なる内部なんてものもない。
 どこにも、エキゾティシズムというものがなくなったのだ。
    <州之内徹>
〝内が外になり外が内になるとき、宇宙が鼓動しはじめる〟

2008年8月9日土曜日

現代


 何をわれわれはなすべきか。
 英雄は名声を、賢者は弟子を失った。
 偉大な行為も、高貴な民がそれを見、聞くのでなければ、
 うつろな額にあたえる一撃以上のものではない。
 気高い言葉も、気高い人たちの心に反響するのでなければ、
 泥に落ちこむ枯葉にひとしい。
    <ヘルダーリン、ヒューペリオン>
〝われわれは人の歴史を失いつつある〟

2008年8月3日日曜日

永遠


 真の永遠は、あれか=これか、の後にあるのではなく、
 その前にある。
    <セーレン・キルケゴール>
〝哲学者の戯れ。真の永遠は時間のこと、時間が永遠を偽装しているのだよ。そう、今はやりの “偽装” が人の生命の根源で本質的なものの装いを纏って行われている。果たして誰の意思によって。〟

2008年8月2日土曜日

生命


 モーゼがカナーンの地に辿りつかないのは、かれの人生が短すぎたからではない。
 それが人間の生だったからだ。
    <フランツ・カフカ、日記>
〝火星上に水が見つかった。すぐ隣の惑星にだ。ほとんどの惑星には何らかの生命体が存在すると考えるべきだろう。人は火の周りに集い、生命体としての野望を育んできた。数多の惑星は火のごとき恒星の周囲に集い、その表層で水を媒介に各々の生命の歴史を紡いでいるのだろう。果たして、宇宙は何のために生命体を生み続けるのか。誰か、より大なるものに見せるための演劇か。見る、そして見られることの意味をもう少し時空を超えた視点で考えてみるのはいかがか。〟

2008年8月1日金曜日


 霧を含んだ風が、聳え立つ岩角に音をたてて裂け、
 水滴が、岩肌を血のように滴りおちる。
 風は、山の語る言葉だ。
〝K94n01〟