空(くう)とは何か?
平和とは自分の心を清める、心を静かにすることです。慈悲の心が起こることです。心の中に憎しみ、怒り、執着といったものをたくさん持ちながら平和を訴えても、争いは収まりません。
お釈迦様はいつも言われました。「あれがあるからこれがある」と。この縁起の法に基づけば、過去に間違ったことをしたために、今このような結果が起きているのです。
全ての邪な感情には反対に作用する力があります。怒りに対しては思いやり、愚痴には智慧が対峙する力です。邪な感情は一時的なもので、この対峙する力のお蔭でいい方向へ向かうのです。この心に具わった清浄性で、人間は仏と成る。
全ての心の乱れは一時的なものであり、そこには常に相反する力がありますから、悲観的になる必要はありません。
欲望には二つあると思います。まず合理的な欲望。これはいい欲望です。二つめは自分の満足を超える欲望です。これは悪い欲望です。
心配なのは、私達が過度に外的なものに頼りきっているということです。もしかしたら私達は、内的なものに十分な注意を払っていないのかもしれません。内的なものとは慈悲や瞑想です。瞑想することによりもたらされる安らぎ、満足感は計り知れないものです。
空(くう)とは、環境問題、健康問題、社会問題、政治問題、経済問題、全てが互いに関係しあっているという考えです。空と縁起は一つであって、例えば硬貨の表と裏のような感じです。
空(くう)とは無を意味するものではなく、何ものとも関係性を持たないものは存在しないということを意味しています。物事は常に他の要素に依って存在し、他者と関係性を持たないものは存在しない、ということが空なのです。相互につながり、依存しあっている、つまり空が意味するのは相関性なのです。
独立した我や霊魂というものは存在しません。あらゆる意思決定は脳の様々な部分の共同作業によってなされるのです。これこそが縁起であり、創造主のような全てを司る中心的存在はないのです。
あなた方には国があり、自由があり、そして財力もある。一方で私達は何も持っていない難民なのです。温かい心を除いては何も持っていません。
<ダライ ラマ 14世>
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