
そうだよ。ほら、真中に小さな茅葺の家が一軒ある。
畑の中の道は、どこ通っても必ずわが家に帰るようになっている。
双六だよ、おまえ。
おまえは叱られて、風呂敷包みをもって、夕暮れになると、
あの道を帰ってゆくんだ。
<寺山修司、壁抜け男>
〝もうどの辺りを歩いているんだろう?帰るところは一緒だね。風呂敷包みの中は、帰りつくまで誰にも見せないでおいてください。そこには輝くひとつの星が入っているので、家の中で開ければ、あなたの心の時計の振り子になって、いつまでも鼓動するから。お大事に。また会いましょう〟





