2008年6月15日日曜日

テーマ


 曽って持ち合わせていたものが、自分には見えなかった。
 それが、今になりよく見える。
 天空に見凝めながら、取り戻そうとする。
 取り戻せない事など、はなから分かっている。
 しかし、それほど遠くない処、ほんの10m、15mの天空の高み、
 そこに浮かんでいるのが見える。
 手を伸ばし、届きそうで、届かない。
 近寄ってくる感じさえある。
 空しく手が空を切る。

 雨の日は殊更、それが見える。
 雨に打たれ、静かに、ほんの少し高みから下方に降りて来る。
 私は、わずか10m、15m位の地表にいて、
 手に取ってみたくて、取れなく、苛立たしく、
 哀切に、懐かしく、かなしく、
 ひとり佇み見入っている。
 雨に濡れ、殊更に、それが悲しい。
〝K90au4〟 

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