長すぎた春
ひとこともことばを交わしたことはありません
だけどお互いに好きでした
帰校時、ぼくを待っていてくれました
だが、ぼくは・・・・・・逃げてしまったのです
恥ずかしかったのです
それから互いに見つめあう日が
続きました
快い春でした
しかし、その春はあまりにも長すぎたのでした
あまりにも長すぎた春
それゆえに
夏の到るのを忘れ
秋の実りをも放棄した
もう二度と春は還ってこない
巡ってこないのだ
すべては失せた
彼女の微笑みとともに
すべては桜春のかおりに紛れて
消えたのだ
どこへ行ったのか
彷徨い歩けどなんのうるところもない
ひとり惜春の思いに浸り
到来することのない春を求めて
たたずむ
〝K1967〟
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