
肉体というものについて、私たちは自らの感覚として外界と隔てられた個物としての実体があるように感じている。しかし、分子のレベルではその実感はまったく担保されていない。
私たち生命体は、たまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい「淀み」でしかない。しかも、それは高速で入れ替わっている。この流れ自体が、「生きている」ということであり、常に分子を外部から与えないと、出ていく分子との収支が合わなくなる。
秩序は守られるために絶え間なく壊されなければならない。
<福岡伸一、生物と無生物のあいだ>
〝ひとはなぜ川の流れに魅せられるか〟
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