2009年12月31日木曜日

お話し


 さあ、それでは、お話をはじめましょう。
    <飯田史彦、生きがいの創造「PHP文庫」>
〝その《お話し》にいちど耳をかたむけて良いかもしれない…。こだわらないことの大切さを知るため〟

2009年12月29日火曜日

政府の病


 病おもくして、薬にて救ひがたしといへども、病家より薬を求むる事切ならば、多く薬をあたへて、其心をなぐさむべし。
    <貝原益軒、養生訓>
〝病家が支払う先端医療のガン治療薬は月40万円を超えるという。江戸と違い当世の病家はなぐさめさえも手に入れることができない。医療従事者の診療報酬が新政府によりわずかながらも増額された。翻ってその分、病家のなぐさめは小さくされたと言えるだろう。近時は恐慌で巷間に若年失業者があふれている。税はかれらのためにこそ使われるべきである。ただでさえ収入の大きなものに、この不況の時代、貴重な税を投入すべきではない。道理の適用されるべき順番がものごとにはある。もっとも後に来るべきものがもっとも先に来る判断をしてはならない。新政府の精神構造を解剖して見たい〟

2009年12月28日月曜日


 西洋人の観念には、神という絶対の存在・・・つまり比類なき唯一のウソ・・・があるように思いますね。古来、神学は、ありもしない絶対(神)を、ある、ある、という哲学的論証を重ねつつ、論理と修辞と叙述を発展させてきた観があります。
    <司馬遼太郎>
〝神のもつ「スタイル」を問わなければ、かならず「神」は存在する。近代物理学の歴史は、それ以外の結論を想像することを許さないほどに深化した。ひとえに、その「スタイル」を神とよぶか、神とよばないかだけの違いでしかない。人は神のスタイルを見ることあたわないので、これからも、人の歴史がつづく限り神(「その現れ方としてのスタイル」)をめぐる論争は尽きないだろう。しかし、人は、もっと即物的に近代物理学が切り開いた統一法則に満ちみちた世界を見つめるべきだ。私たちは日常生活のなかで、ある種の意思的な計り事なくして期待値としての「統一性」はあらわれないことをよく知っている。「統一性」は偶然にはあらわれない。そして宇宙は、期待値としての「統一性」に満ちみちている。司馬遼太郎の論考は間違っている〟

2009年12月23日水曜日

酸化作用


 どうして人間の肌が老化するかご存知ですか?
 酸化作用なんです。写真も時間が経つと色があせますよね。あれと同じ仕組みなんです。
    <小森重隆 富士フィルム社長>
〝生命体をふくむすべての物質にあらかじめプログラムされた作用が意味するものは、すでに明らかだろう〟

2009年12月22日火曜日

運と縁


 人間には「運」と「縁」がついて回るのですね。
    <加藤良三 プロ野球コミッショナー>
〝≪人間とは、「運」と「縁」が織りなす生命現象そのもの≫、というのが真実ではなかろうか、さらに云えば≪人の造物主は「運」と「縁」である≫とさえ思える〟

2009年12月21日月曜日

支離滅裂


 仏教は死ねばみな仏様になる。
 ほかの宗教でみんな神様になれるところはあるか。
 基本的な考え方が違う。
    <小沢幹事長 民主党>
〝云っていることが支離滅裂ではありませんか〟

2009年12月20日日曜日

異分子


 文明とは歴史が証明しているように、異分子が加わることによって生ずる幾分かの拒絶反応を経験して始めて、飛躍的に発展するものなのである。
    <塩野七生 作家>
〝島国生まれ〟

2009年12月19日土曜日

狼疾


 狼疾(ろうしつ)という言葉がある。
 「孟子」中に見え、「指一本を惜しんで、肩や背まで失うのに気づかぬこと」の意味である。
〝日本病、鳩山病〟

2009年12月18日金曜日

不安


 ドルは、もはや完全に魅力のない通貨となりました。
 世界中の人達が売りたくて仕方がないのです。
 ただ現実問題として、ドルに代わる世界通貨もないし、他に流通するユーロや円、元などでは心もとないので、やむを得ずいやいやドルを使っている状態です。
 しかも世界中、たまったドルのことが不安でならないのです。
    <船井幸雄、すでに世界は恐慌に突入した>
〝ある航空会社は10年近く前に株式市場が大崩れし、その後も日経平均がほぼ顕著な下落傾向をたどるのにも一切構わず、年金資金株式ポートフォリオ割合を6割の異常レベルにとどめおいて、長年、省みることがなかった。その会社はニュースによるともはや破綻状態にある。「不安でならない」、そんな健全な感覚を、いかなる状態に立ち至ろうと、持たない人達もいるのです。とくにofficialと呼ばれがちな者たちは・・・〟 

2009年12月17日木曜日

クモ


 人生においてはとうてい重要とは思えないようなもの、無いなら無いに越したことはないようなものたちによって、かろうじて人生そのものが存続している。
    <磯崎憲一郎 作家>
〝私の庭の黄金クモが失踪した、早朝三回私の吹きかける朝息にブランコのように揺れていた白いクモの巣が、繕ろってくれる主を失ったまま廃屋のようにすさんでいる。鳥がさらっていったのか。私の人生はこのようなものに係わりあいながらかろうじて存続している〟

2009年12月16日水曜日

運天


 世間ではわたしのことをどう思っているか、知らないが、自分では、自分のことを浜辺で遊んでいるこどもみたいだと思っている。
 ときどき珍しい小石や貝を見つけて喜んでいるが、向うにはまったく未知の真理の大海が横たわっているのだ。
    <アイザック・ニュートン>
〝すべて未知だらけだと思うこの頃、運天しか、もはやわたしの寄り添うものはない。そもそも、劫初から、運天の他に真理はなかったのかもしれない、それをわたしの身を蔽う衣服が、曇りガラスのように遠ざけ、遮っていた。その曇りガラスの効能も、齢の年輪により剥ぎとられ、いよいよ、隠れた永遠の真理が姿をあらわした。運天とは運を天にまかせることである、つまり、いかなる時も人は主体になれない、ということである〟

2009年12月15日火曜日


 僕たちの研究でわかったことは一つは、目の表面が濡れているとキラキラする。
 ドライアイじゃない、若くて健康な目の証拠です。
 もう一つは、固視微動といって、生きている目は常に動いています。
 ダイヤモンドを動かすとキラキラ光るのと同じです。
 興奮すると、固視微動が強くなるといわれています。
 だから、やる気のある人は目が光る!
    <坪田一男 慶大医学部教授>
〝目は口よりも物を云い、はどうやら正しいようです。やる気をもってガンバリましょう〟

2009年12月14日月曜日

よすが


 人間は卑小ではありますが、自然と同等の偉大さをもっています。
 人は人を愛せるのです。
 愛という実体のない情をよすがとして生きていけるのです。
    <あさのあつこ>
〝よすがは生命体にとり極めて重要な概念だが、実体には存在せず実体と実体との関係性の中にしてはじめて存在しうる。つまるところ生命体は実態のみでは生きていけないようプログラムされているということだ。そこでいつもの疑問が生じる、はたして誰がそのプログラムを埋め込んだのかということだ、はたして誰がそのプログラムを楽しもうと思ったのかということだ。〟

2009年12月13日日曜日

一歩先


 無料の水が蛇口をひねれば出てくるのに、わざわざ人々はお金を払ってミネラルウォーターを買ってるじゃないか。
    <スティーブ・ジョブズ、人を動かす神>
〝人に一歩先を見せて歴史をつくる決意と輝きが市場を支配する〟

2009年12月12日土曜日


 魂とはすなわち統一なのだ。
 なぜならすべての身体的なものは、克服しがたい乖離のなかにおかれており、事物の間の錯綜や、浸透や、親密な絡み合いはひとえに魂のなかでしか生じないからだ。
 外界にはこうした親密さに類比されるものは存在しない。
    <ゲオルク・ジンメル>
〝絶え間なくゆれ動く統一、この逆説〟

2009年12月11日金曜日

実体


 対象を固定したもの、すなわち同じものと見ているとき、それは「情報として見ている」といっていい。
 逆に違うものと見ているとき、それは「実体として」見ているのである。
    <養老孟司、人間科学講義>
〝人は実体を感ずることはできても見ることはできない、ということらしい。さすれば、人は永遠に他存在を存在として理解することはない。人の社会とはそんなものということだ。限りなくつづく百家争鳴、実りのない、限りある人生の時の浪費。いいかげんに見極めよう〟

2009年12月9日水曜日

西方浄土


 彼らの墓が大はファラオの墓であるピラミッドから一般庶民のそれにいたるまで、みな、ナイルの西岸つまりリビアの沙漠中にあって東方に一つもない。
    <村川堅固>
〝太陽が西からのぼる惑星の古代文明にあってはおそらくすべての墓は東岸におかれただろう、でもそこに流れる音楽はどちらのケースでもただひとつだろう。生命体のもつ音調はきわめて全宇宙的な物理論理に支配されているので、このことは容易に推測できる。さあきょうから音感磨きに研鑽をかけよう!?〟

2009年12月8日火曜日

三途の川


 三途の川の思想は、仏教では「人の罪が重くて、地獄、餓鬼、畜生の三途(三悪道)の苦しみを免れて浄土に生まれることが、容易でないのを、川の越え難いのにたとえたもの」といわれる。

 川のほとりには奪衣婆(だつえば)がいて亡者の着物を奪い、渡し守は渡し賃の六文銭を要求することになっている。
    <石上玄一郎、エジプトの死者の書>
〝もっと明るい発想もあるのでは?どっちにせよ誰も検証できないのだから。抽象化された思念はすべて無意味なことだ。意味など求めるのが間違っている〟

2009年12月7日月曜日

認識への道のり


 印象から認識にいたる道のりは、しばしば遠く、そして困難です。
 しかも大抵の人間は、脚の弱い旅人にすぎません。
 彼らが私たちに向って、壁にでもぶつかるようによろけるときには、彼らをゆるさなければなりません。
<G・ヤノーホ、カフカとの対話>
〝認識はアンテナのようなものでそれ自体が意味をもつものではない、しかもアンテナは無数かつ多様にある〟

2009年12月6日日曜日

星のかけら


 さて、この宇宙の中に存在するありとあらゆるもの、それは〝あなた〟も〝わたし〟も、ひっくるめたすべてのものたちが、もとをただせばみんな〝星のかけら〟だとお話してきました。
 そしてすべてはただひと粒の光から生まれたのだともお話してきました。
 それでは、その光はどこからやってきたのでしょう。
    <佐治春夫、ゆらぎの不思議>
〝そうです、みんなもとはひとつの星のかけらなのです、そして、いずれはまたもとどおりのひとつの星のかけらにもどるのです。それまでのあいだ、ひとつのものがひとつではないものに変わり、おたがいに遠ざかりあい、その隔たりに永遠とさえみまがう果てしないポリシンフォニーの音調をみなぎらせながら、運命にゆさぶられて揺らぐのです。日めくりのこよみのように無が有にかわり有が無にかわり、次から次へとめくり返され、それはいったい誰のために〟

2009年12月5日土曜日

君子


 子曰く、君子は人の美を成す。
 人の悪を成さず。
 小人はこれに反す。
    <孔子、論語顔淵>
〝はてさて諸大臣を悪に成す鳩山総理大臣においてをや〟

2009年12月4日金曜日

傀儡


 我等がこの世に入ること、我等がそれより出づることは、何の要ありてのことぞ。
 すべて我等の希望は如何になり行きたる。
 塵に帰したるすべての賢者と善者の呼吸は何処にありや。
    <オマル・ハイヤーム、ルバイヤット>
〝11世紀ペルシャ詩人の嘆きに回答するものは誰もいない、詩人自身が云う≪我等はこの下界にては天の車輪のままなる傀儡に過ぎざるなり≫〟 

2009年12月3日木曜日


 人間、平凡がよい。
 しかし、その平凡な道を非凡に歩むのだ。
    <下村湖人、論語物語>
〝孔子もそう言っただろうか?抽象語はいらない。人は具象的な存在だ。そしてその具象は内的体験を重んじる。個は内的体験によって差別化され唯一無二の道を歩む。その歩み方は自ずから他と違いそこには平凡も非凡もない〟

2009年12月2日水曜日


 峠に立つということは、なぜか人生の旅を思わせる。
 だから昔の人は手を合わせ、道祖神に祈ったのだろう。
 トウゲはタムケからきたという。
〝1194 いくつもの峠を通り越してきたが後いくつだろう。わたしの峠は予感もなく現れてたちまち虹のかなたに靄って消えた〟

2009年12月1日火曜日

常盤樹


 冬になってみると、どれがほんとうの常盤樹(ときわぎ)だかわかる。
 ふだんは、どの木も一様に青い色をしているが。
    <孔子>
〝常盤樹を買い求めてきた。見極める手間を省こうというわけだ。ご来光に輝くその赤い実とトゲの多い常緑葉を毎朝めでている。でも時折疑問がよぎる。ほんとうの常盤樹に出会ったらこの世の何が変わるのか。またしても幻燈に映しだされた迷妄と戯れているだけではないのか。その名はクリスマスホーリー(ひいらぎ)。わたしの小さな庭の中央にあり冬の冷気に凛と緑葉を広げている〟