2009年8月2日日曜日

統計的法則


 個別を生きる切実さが、統計的法則の冷酷と併存していることにこそ、生命の真実がある。
    <茂木健一郎、脳のなかの文学>
〝冷酷とは個の生命の真実を支持する立場から発せられる言葉である。人は統計的法則が地球意思の表象でありより大きな生命の真実であるかもしれない、ということに思いをいたすべきであろう。宇宙的秩序はピタゴラスの数理的世界を基本に造られている。個の生命はピタゴラスの数理的世界のなかでかろうじて許される統計的ゆらぎの諸現象として個の物語を繰り広げる。予定調和的ゆらぎでしかないそれは個の生きる時間のなかで折々の切実さとして表れる。そうした切実さは個から個へと反復的に継承され生命の真実を覆い隠す個の生存史を紡ぎつづける。〟

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