2009年8月13日木曜日

白黒


 今ここに人がいるとしよう。その人間が、少量の黒色を見たときには黒だと言い、多量の黒色を見たときには白だと言ったとすれば、人々はその人間を、白と黒との識別すらつかぬ者だと判定するであろう。
 今の世の君子たちは、小規模な悪事を働けば、それは犯罪だと認識して非難しておきながら、大規模な悪事を働いて他国に侵攻すれば、それを国家的犯罪だと認識して非難することができず、ために侵略戦争を誉めあげ、これぞ正義だと吹聴している。こんな始末で、はたして正義と不義との区別を知覚しているなどと言い張れるであろうか。
    <墨子 非攻上編 紀元前400年頃>
〝人は民族性の壁をいつになれば破れるのか、人は正義をどのように定義するのか。人はその使用する言語によって人と意図的に交錯しあうことを言語の属性の一部として重視し有史以来言語につきあってきたのではないか、人はその使用する言語によって人を欺瞞することを言語の隠れた属性として重宝して言語を用いているのではないか〟

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