
物質である脳から意識という主観的体験の個別が生まれるミステリを解明しようとしている現代科学は、徐々に、文学が従来扱ってきた領域に接近しようとしている。
<茂木健一郎、脳のなかの文学>
〝時間から逃走するように見せかけながら自らの存在の意味を追いもとめる電気エネルギー物質、それが意識ある生命体に、ある特別な意思体が与えた役割だろう。それは演劇的役割かもしれない。それぐらいの意味しか持たないのかもしれない。なぜなら意識ある生命体はその存在が始まってこのかた、舞台枠に囚われた円環的で反復的な動きしか為し得ず、それは意識下の行為ではあろうものの、自らのためとは思えない見せかけにみちた動きであるからである。唯一の観客としてのある特別な意思体とは果たして何なのか。〟
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